01. 忘れな月夜


下線がある部分は歌詞カードに記載はあるが歌われていない部分。

・・・。 ワタシは『《第七の書庫》』から其の地平線に《意識と呼ばれるモノ》を接続した…
【彼女】の許には、然る権力者との縁談が舞い込んでいた。 しかし、女は其れが許されざる境遇に在ると識りながら、尚も頑なに受け入れなかった。 後の世に《童話》と呼ばれる、お伽話のような運命的な出会い。 女は、初恋と名付けた其の淡く幼い想いに殉じ、磔にされてしまう……。
此の悲劇の結末を左←→右すると予想される《因子》。 ワタシは【彼女】のad921d60486366258809553a3db49a4aを【否定】してみた…
さて。箱の中の猫は、生きているのか? 死んでいるのか? 其れでは、檻の中を覗いてみよう――



宵闇(よいやみ)の空に... 見上げた月が... 何処か懐かしく...
不意に何故か... ひとすじの《雫(あめ)》

降り注ぎ... 浮かび上がる... 駆け抜けた《追憶(かこ)》の《幻燈(ひかり)》
人差し指で... 掬(すく)い上げた... 矛盾を《否定する(こばむ)》ように呟いた...
私... 幸せだと...


『What really was the moonlight for her?
The unknown lady who lived outside the pages of "Märchen".
She is the "Nein".』

凛と冷たい 静謐(せいひつ)な朝の空気
差し込む光 独り切る十字

祈りを捧げる 充(み)ち足りた幸せ
感じながらも ふと顧(かえり)みる...

貴族の《婚姻(うたげ)》は 儚い《一夜の幻想(ゆめ)》
踊る相手も選べぬまま
世俗(せぞく)の《権力争い(ゆうぎ)》に 組み込まれて...
狭い鳥籠で 《生涯(せい)》を終える……

その檻の中から 抜け出したのは 自分の意思など
ではなく
唯(ただ)... 《役に立たない欠陥品(ガラクタ)》のように 処分されただけ……


die Opferung(ディー オプフェルンク)
Opferung(オプフェルンク)...
ah...ah...
ahahah Opferung(オプフェルンク)...
ahahah Opferung(オプフェルンク)...
ah...ah...


「被告として駆り出された法廷。
それは、名ばかりの離婚裁判で。
裁判長をはじめ陪席者に至るまで、
《ライン宮中伯(おっと)》の息が掛かった者達ばかりだった。」エリーザベト CV:Joelle

「跡継ぎをもたらす事のない魔女。
邪魔者を離縁する為の茶番。
有る事、無い事、並べ立て、貶(おとし)められ、
「婚姻の無効」だと断罪された。」エリーザベト CV:Joelle

「これより裁判を開く、被告人―…」
「裁判長、あなたはこれから―…」
「子供が生まれないっていうのは、やはり魔女なんじゃないんですかねぇ?」
「―よって婚姻は無効である!」

子を生(な)せぬ女は 唯それだけで 罪だと言うのなら
そんな【第九の現実(せかい)】に 未練などないわ 却(かえ)って清々(せいせい)するわ
こちらから願い下げだわ!

速攻 → 激昂 → 選帝侯(せんていこう) ← 月光が見てた……


「許さん!許さんぞエリーザベト、私の顔に泥を塗りおって!
いつまでもままごとを引きずる行き遅れが、急に素直に嫁いだと思ったら、その結果がこれだ!
こんな失態を晒しておいて安穏と戻る家があると思うな!何処へなりと勝手にゆけ!
お前を掘り返した母上と、自らの運命を呪いながら、野垂れ死ぬがいい!」CV:中村悠一
「お嬢様ー!」CV:大川透

お年を召した方の朝はいつもお早いことっ!!


(院長の所用による外出中、
朝課&賛課は眠いから省略しようって
秘密裏に皆で決めたのに、
クソ真面目に早起きしてる院長の姉だという噂の出戻り年増女)

飾り立てた悪意を 背中で受け流す
花嫁修業の修道生活 模範的な貴族の子女(しじょ)にとって
私は最低の模範解答 忌避(きひ)すべき最悪の未来

女の《出産適齢期(きせつ)》は 短い《一瞬の季節(なつ)》
瞬(またた)く合間に通り過ぎる
刹那の《価値観(きじゅん)》に 弄(もてあそ)ばれ
狭い《然れど本質的な同調圧力(とりかご)》で 《生涯(せい)》を縛る……

その檻(おり)の中から 抜け出して 自分の意思で
羽撃(はばた)ける
そんな《女性にとって自由な時(じだい)》が何時か来るのでしょうか?


「おはよう!」
「うっさい!」CV:井上花菜

お寝坊さん達が起きて来て また新しい朝が始まるわ
駆け寄って口接(くちづ)ける三つの 唇から紡(つむ)がれる二つの

「「《大好き♪(イッヒ リーベ ディッヒ)》」」

「ウザいんだけど!」CV:井上花菜

嗚呼... 親に疎(うと)まれ 託(たく)された可哀想な 天使達は
皆(みな)... 無邪気に笑うけれど――


「誰が?」 CV:井上花菜
「あはは、あはは」
「何笑ってんの!」CV:井上花菜

一人は耳に 一人は目に そして
一人は喉に 重い障碍(しょうがい)があった……


「知らないわよ!」CV:井上花菜

嗚呼… 優しさを生む 母は強さではなく 痛みなのだ
寧(むし)ろ 強さは
その娘

「は?捨て子のくせに」CV:井上花菜

信仰の薄い《腰掛け見習い修道女(むすめ)》に 捨て子と揶揄(やゆ)されても

「「平気っ エリーゼ・ムッティがいるからっ!」」
(ah...ah...ah...ah...)
於呼(おお)... 主よ... 愛とは何の為に...
母性とは誰の為に... あるのでしょうか?
(ah...ah...ah...ah...)
於呼(おお)... 主よ... 生(せい)とは何の為に...
血縁とは誰の為に... ある
のでしょうか?

「私ね、マリア様ってムッティみたいな人だったのかもって思うの!」
「うん!」

後悔などしていないわ。 (していないわ...)  嗚呼... これが私の人生。 (私の人生...)
《特別に慕われるような聖女(ディー ハイリゲ)》でも、
《格別に憎まれるような魔女(ディー ヘクセ) 》でもないわ。
私は【一人の女(エリザベート)】。 (エリザベート...)
唯の【同じ生の哀しみを抱いた隣人を愛する一人の人間(エリザベート)】

宵闇(よいやみ)の空に... 見上げた月が... 何処か懐かしく...
不意に何故か... ひとすじの《雫(あめ)》






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