04. 言えなかった言の葉


下線がある部分は歌詞カードに記載はあるが歌われていない部分。

・・・。 ワタシは『《第三の書庫》』から其の地平線に《意識と呼ばれるモノ》を接続した…
【彼女】には幼子が居た。あらゆる地平に於いて多くの親がそうで在るようだが、其れらに輪を掛けて溺愛と呼ばれる状態に在った。しかし、其の子供は然る事情に依り死んでしまう。その堪え難い《喪失》から目を逸らした女は、骨と化した我が子を抱いたまま陽光の中を彷徨う……。
此の悲劇の結末を左←→右すると予想される《因子》。ワタシは【彼女】のad921d60486366258809553a3db49a4aを【否定】してみた…
さて。箱の中の猫は、生きているのか? 死んでいるのか? 其れでは、檻の中を覗いてみよう――



『What could the words possibly tell the partners who have different subjectivity.
The unknown lady who was among the "Lost".
She is the "Nein".』

通い始めた《坂道(みち) 》まだ肌寒い《潮風(かぜ)》
揺らした《後髪(かみ)》が あなたの《頭(おでこ)》を撫でる
掛替(かけが)えのない 温もり背中に 感じながら……

遠ざかる笑顔に手を振りながら 誰もが今日を生きる
もう泣かないわ また春が来る……

通い慣れた《坂道(みち)》 微笑むような《木洩れ陽(ひざし)》
地栗鼠(じりす)と《戯れる(あそぶ)》 あなたの《頭(おつむ)》を撫でる
掛替(かけが)えのない 温もり手の平に 感じながら……

失った隙間を埋め合いながら 誰もが明日を生きる
それでも変わらない 愛を求め……

ah...ah...

病(やまい)に倒れた母が逝(ゆ)く... その様を...
父と二人見送った... 長い永い夜...
「けほっけほっ…けほっ………幸せ…」
「大丈夫か?心配するな、お父さんがいる!」
荒れた冬の海に父も逝(ゆ)き... 亡骸(なきがら)を... 一人見送った……
「くそっ!こんなところで!帰るんだ!娘の所に―…ごぼぼ…」
「大丈夫かい?しっかり。ワシらがついとるから」

「空虚な季節(とき)の中... 私は閉じていた...
歪(いびつ)な蒼(あお)い貝殻のように……」CV:結良まり

哀しみは繰り返す 波の音色(ねいろ)に似た調べで

優しい人達 流す涙
孤独の色に 寄り添えぬまま

「大丈夫かい?」
「しっかりな、ワシらがついとるから!」
「ああ、そうだそうだ!」
「大変だったね!困ったことがあったら、いつでも言って!」
「ああ、ゆっくり元気になればいいのよ」

乾く隙間を彼が舐めた
「やぁ、君も一人なのかい?」
獣にも似たギラつく眼で
「今日の波の音色は哀しみにとても似ている。」
優しい声色 赤い夕陽
「哀しいかい?」
滲(にじ)んでいたけど 全てを許した
「君の瞳に映る夕陽は本物より美しいよ」

嗚呼... 燃え上がる花は咲き乱れ
夜の果てに
散った...

「ふ…はははははは…!!」

二人の――
朝陽を裏切り彼が行く... その事を... 誰が... 誰が見送った? 暑い熱い夜...
さよならも言えず残された... 季節の中...
一人... 唯(ただ)... 独り……

今にして思えば あなたは既に《私の胎内(ここ)》にいた?
独りじゃない 私の家族 もう二度と喪(うしな)いたくないっ!


「もう一度信じてみよう」CV:結良まり

あなたが居たから 私は《人生(くらやみ)》に
《希望(ほし)》を見つけて 生きてこれた My Dear
この《灯火(ひかり)》失ったら きっと私
ダメになっちゃう 堪(た)えられない……

あなたが高熱を出した嵐の夜 本土に電話を掛けてくれたのは
あなたを産むことを頑(かたく)なまでに 反対してた人達でした

「もしもし、先生ですか!?子どもが急病なんですよ!ええ!お願いしますよ!大きな嵐が…先生!」
「別の先生に当たってみよう」
「そうだ!」
そ し て
嵐の夜なのに小さな漁船を出して 危険も顧(かえり)みず助けてくれたこと

「ええい!」
「しっかりな!」
「頼むぞー!」
その想いに応えてくれたお医者様は
「―先生!」
「見せなさい!」
《年齢の割に早くも純白髪だけれど立派なおヒゲがチャーミングな先生(白ひげ先生)》だけでした――
「大変なんですよ、9度も上がって....」
「どうぞ、よろしくたのんまっせ!」

柳(やなぎ)の樹皮に解熱作用があるって 識(し)っていたかい?
「ほらっ!」CV:市川裕之
「Yuck! (うぇー)」CV:結良まり
「(笑)」CV:市川裕之
だが、これなら苦くない《最新の医薬品ッ(アスピリン)》!
《あの時の魔法のお薬(アスピリン)》? Yes!

「Now on sale」

それからの私は 先生の《突貫診療所(もと)》へ
通う内に 身の回りの お世話を始めた……


ゆらゆら揺らめく
《経営的判断に基づく取捨選択(ビジネス)》と
《社会的地位に絡む柵(ステータス)》と
《私的生活領域に及ぶ犠牲度合い(プライベート)》
目の前の《理想だけでは救えない事が多い生命(いのち)》の天秤

「何の為に この道を選んだ?」
嵐の夜に そう問われた気がした……


「もう一度信じてみよう」CV:市川裕之

嗚呼... 海を見つめる《瞳(め)》が... 時折... 不意に遠くなる...
この人も... 胸の奥に...
哀しみを... 抱いているんだ……

それは... 私には分かち合えない... 重い荷物なのでしょうか?
「好き」
その一言が言い出せず閉じた... 唇は貝のように……


私の愛した人達はみな 私の前からいなくなった
それでも私は この【第九の現実(せかい)】と
向き合うことから 逃げ出さないわ
だから もう少しだけ 神様
《本当の勇気を得るまでの猶予(じかん)》をください……


『The history of medical care is, in another words the history of war.
Ironically, it will accelerate.
And the ominous steps of world war come so near.』

「先生ー!お手紙が来てまーす! …むむ?差出人は女性? 先生!これは一体どういうご関係のっ…いったぁ!」 CV:結良まり
「おいおい、気をつけなさい」
「っ…」CV:結良まり
「あーっ!」CV:市川裕之
「あっ!…うふふ、ふふふ」CV:結良まり




Dear John,

I hope this letter finds you safe and well.

I guess you'll be very surprised to get this letter. I heard that now you live
on the out island.How do you live there?I know very well that you have a
strong sense of justice and you're gentle, so I surely believe everybody who
lives on the island must be relying on you. It's been a long time since
the last time I saw you.I don't like to say it but I really got old while you
became a fine doctor.
I wrote you because I have something to tell you.To be honest with you, I'd
like to tell you some words that I have put in my heart and I haven't been
able to tell you for a long time.
Aren't you severe with yourself because one of your old memories still






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檻の中の箱庭 名もなき女の詩 食物が連なる世界 言えなかった言の葉 憎しみを花束に代えて 西洋骨董屋根裏堂 涙では消せない焔 愛という名の咎 忘れな月夜 輪∞廻 最果てのL



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