01. 光と闇の童話


Und nur die heis ist ubrig geblieben
(ウント ヌァ ディー ヒス イスト ウープリヒ ゲブリーベン)

「ははは」CV:沢城みゆき
「待てよーヴィル(※1)!」兄 CV:沢城みゆき
「遅いよ兄さん!」ヴィル
「まってよお兄ちゃ…うぇぇーん」ルーイ CV:沢城みゆき
「ああ、ごめんよルーイ(※2)痛かったなぁ」
「おい、井戸んとこになんか落ちてる!」ヴィル
「お前なぁ…」
※1「ヴィルヘルム」の愛称。グリム兄弟の次男の名前と同じ...
※2「ルートヴィヒ」の愛称。グリム兄弟の末弟の名前と同じ...

【Das Marchen des Licht und Dunkel(光と闇の童話)】 NA:Sascha
(ダス メルヒェン デス リヒツ ウント ドゥンケルス)


「そこ、足下に気をつけて」メルツ CV:谷井あすか
「うん」エリーザベト CV:藤田咲
「大丈夫?怖くないかい?」メルツ CV:谷井あすか
「ええ。それより私今とてもドキドキしているわ。だって森は、世界はこんなに広いんですもの」エリーザベト CV:藤田咲
「じゃあ、今日はとっておきの場所を教えてあげるね。行こう!」メルツ CV:谷井あすか
「うん!」エリーザベト CV:藤田咲


「うあぁぁぁああ!!」


『3(ドライ),2(ツヴァイ),1(アインス)』NA:Sascha

見上げれば丸い夜空 揺らめく蒼い月夜
神の名を呪いながら 奈落の底で唄う……


盲(めし)いた闇で彼が 光だと思っていたのは 誤りで
その温もりの名は 愛だと 後(のち)に知った

初めての友達は 碧(あお)い瞳の可愛い 女の子(メートヒェン) お別れさ
その切なさの名が 恋だと 遂(つい)に知らず

花に水を遣(や)るように 儘(まま) 罪には罰が要る 嗚呼 やがて《迎宵(グーテン・アーベント)》 疾(は)しる《第七の物語(ズィーベン・メルヒェン)》
摂理(かみ)に背を向けて―


『3(ドライ),2(ツヴァイ),1(アインス)』NA:Sascha

「うわぁぁあ」

見下ろせば昏(くら)い大地 揺らめく紅い焔尾(ほのお)
母の瞳(め)に抱かれながら 奈落の底へ堕ちる……


「うわぁぁあ」

「サビレタ村…マルデ墓場ネ…フフフ」エリーゼ CV:藤田咲
「エリーゼ、童話は、何刻だって墓場から始まるものさ…」CV:Revo


<何故 コノ村ニハ 今 誰モイナイノ?) (―其れは 昔 皆 死んじゃったからさ>
<ジャ…何故 昔 村人 皆 死ンジャッタノ?) (―其れは 黒き 死の 病(やまい) のせいさ>
<ジャ…何故 ソノ森ノ 村ニ 母子(おやこ)ハイタノ?) (―其れは 或(あ)の 【イド】が 呼んだからさ>
<ジャ…何故 【イド】ハ 何ノ為ニ 人ヲ呼ブノ?) (―其れこそが 奴の本能だからさ>

嗚呼 墓穴掘っても 掘っても 掘っても
必死に掘ってもキリがない
「悲惨な時代さ」

嗚呼 死体と土塊(つちくれ) 死体と土塊(つちくれ) 死体と土塊(つちとの)
多重菓子(ミルフィーユ)
「無惨な事態さ」

生命の目的は《生キル事》と《増エル事》
殺セと 侵(おか)セと 【イド】は唄う



「増エスギテモ結局、宿主ヲ殺シテシマウノニネ」エリーゼ CV:藤田咲
「人と大地の関係と同じさ…さあ、物語を続けようか」CV:Revo


【仄昏き宵闇の森(der Wald der Abenddammerung)】NA:Sascha
(デァ ヴァルト デァ アーベントゲナート)

「おいハンス、本当にこっちでいいのかぁ?」トム CV:飛田展男
「さあなあ、俺だって知るかよぉ」ハンスCV:大川透?
「ったくよぉ…気味の悪い森だぜぇ」トム CV:飛田展男
「お!トム、あのガキ、噂のトューリンゲンの魔女のガキじゃねーか」ハンス
「ひょお~!こいつぁついてるぜ!」トム CV:飛田展男
「「な!」」トム&ハンス

夜露に濡れた 苔藻(こけも)を踏み鳴らす 少年の
その足取りは 哀しい程に軽く 少年を


「もし、坊ちゃん!」トム CV:飛田展男
「坊ちゃ~ん」ハンス
「えっ?」メルツ CV:谷井あすか

呼び止めた声は 下卑(げび)た響きで されど彼はまだ知らない
嗚呼
 世界の作為(さくい)など 世間の悪意など 何ひとつ触れぬまま育ったから

「我々は賢女殿に用事があってやって来たんですが」トム CV:飛田展男
「坊ちゃんにご一緒させてもらってもよろしいでしょうか?」ハンス
「もちろん構いませんよ。それでは僕が母の元へご案内いたしましょう」メルツ CV:谷井あすか
「「ダンケ シェーン(ありがとうございます)」」トム&ハンス

友達を抱いたまま → 招かざる客を連れ → 優しい母の元へと → そして…

「母上、ただいま戻りました」メルツ CV:谷井あすか
「お帰り―」テレーゼ CV:MIKI

見渡せば―

「その男は何者―」テレーゼ CV:MIKI
トム「坊ちゃんご苦労さん!!」トム CV:飛田展男
「うわああぁぁ―…!」メルツ CV:谷井あすか
「メルー!」テレーゼ CV:MIKI


「フッヒヒ――、ほれっお友達だぞっと」トム CV:飛田展男

「Therese von Luetwing(テレーゼ フォン ルードヴィング)、堕ちてもラントグラーフ(※方伯)の血筋、そこに居る貴様の醜い頭、二度と胴体の上には君臨出来ぬものと思え!」テレーゼ CV:MIKI
「マジかよ」トム CV:飛田展男
「やぁぁぁッ!」テレーゼ
「はぁッ!」テレーゼ
「わぁッ!」トム
「ふぅッ!」テレーゼ
「やぁッ!」テレーゼ
「ぎゃぁぁぁ、ま、ま待て、待て、待て待て待て!ほら、話したら分かる!」トム
「豚のように喚くな!見苦しい!」テレーゼ
「話せばわかるっ」トム
「うーりゃ!」ハンス
「あッ!?」テレーゼ
「手こずらせんじゃねぇよッ!」トム
「っ!うっ…」テレーゼ


『3(ドライ),2(ツヴァイ),1(アインス)』NA:Sascha

鳥に羽が有るように 儘(まま) 夜には唄が在る 嗚呼
いずれ《迎暁(グーテン モルゲン)》 染まる《薔薇の庭園(ローゼン ガルデン)》
摂理(かみ)を背に受けて―


『3(ドライ),2(ツヴァイ),1(アインス)』NA:Sascha

「君が今笑っている、眩(まばゆ)い其(そ)の時代に。
誰も恨まず、死せることを憾(うら)まず、必ず其処(そこ)で逢おう」
~『光と闇の童話(メルヒェン)』



「第七の墓場 さあ、復讐劇の始まりだ」CV:Revo
「アハハハハハ――…」CV:藤田咲





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光と闇の童話 この狭い鳥籠の中で 彼女が魔女になった理由



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