03. 彼女が魔女になった理由


「何故です、何故この子を侯爵家(こうはくけ)の世継ぎとして認めてくださらないのです」アンネリーゼ CV:深見梨加
「その話なら終わったはずだ」CV:大川透
「妾腹（めかけばら）だから……いえ、この子の体が不自由だか…」アンネリーゼ CV:深見梨加
「くどいぞ、アンネリーゼ」CV:大川透
「でも……ごめんなさい、すべては母が、あなたをそんな風に生んだ、この母が悪い―」アンネリーゼ CV:深見梨加
「くどいと言っている！」CV:大川透
「あぁ…」アンネリーゼ CV:深見梨加

「アンネリーゼ、あなたの気持ちは痛いほど分かる。それでも私は、あなたを許さない」テレーゼ CV:MIKI


坊や(メル)　光を知らないアナタは
視力という　その概念自体　解らなかった

坊や(メル)　背中に抱きつきアナタは
「おかあさん(メッティ)。ひかり、あったかいね」と　無邪気に笑った

嗚呼　ごめんなさい　ごめんなさい　ごめんなさい
アナタを産んだのは　私です　私です　罪深い《私》です……

「くしゅんっ」メルツ
「寒くない、メル？」テレーゼ CV:MIKI
「うん」メルツ


『母にして姉であり、断罪者にして贖罪者(しょくざいしゃ)であった。
Therese von Ludowing（テレーゼ フォン ルードヴィング）の知られざる物語…。』NA:大塚明夫

森に移り住み　贖罪(しょくざい)の日々を
薬草集めて　煎じてみたり

神に祈っても　届きはしないし
罪を抱きしめて　祈れやしない

せめてあの子の為に　出来得(う)る限りの全てを
遣(や)りもしないで　唯　嘆いて等(など)いられないわ

『―傷を癒し、病を治し、
時には冬に傾きかけた赤子をも取り上げた、森に住む賢い女の噂は、
何刻(いつ)しか戦利を駈け廻り、皮肉な運命を導く事となる……。』NA:大塚明夫
「ハイヤー！」

「この子はまだ死んでなどおりません！私には…私にはわかるのです！
何故なら前日まであんなに元気だったんですもの…。私は認めませんわ！
将来は必ずや美人になるはずの子です。私の娘ですもの。
帝国中の殿方が放っておきませんわ。困りましたわ。ふふ。
いえ、もうそんなことどうでもよいのです。生きてさえ！　生きてさえ……いてくれれば……」ソフィ CV:沢城みゆき
「ソフィ様、お気を強くお持ちください。賢者殿を信じましょう。」CV:大川透

その夜　駈け込んで来たのは　お忍びの侯妃(こうひ)で
月の無い闇の中を　希望の灯(あか)りを信じ
髪を振り乱す　母を奔(はし)らせたのは　訳ありの侯女(こうじょ)で
抱きしめた腕の中で　もう息をしていなかった

その幼子(おさなご)を託して　妃(ひ)は泣き崩れた……

『救われる命があれば、奪われる命がある。
それを因果応報と切り捨てても良いのだろうか……。』NA:大塚明夫


Horst du mich, du stehent?(ホルスト ドゥ ミヒ ドゥ シュテーエント)
(そこにいる君、私の声が聞こえるか？)
dann kann mir du glauben....grab mich aus...!(ダン カン ミア ドゥ グラオベン グラーブ ミヒ アウス)
(ならば私を信じて大丈夫…私を掘り出してくれ…！)※未確定


とても不思議な出来事によって　息子は光を手に入れたけど
それが果たして幸福(しあわせ)なことだったのか　今となっては善(よ)く判らない……


「Turingen(テューリンゲン〉の魔女だって、怖いね兄ちゃん。」CV:沢城みゆき
「あぁ…いい子にしてないと―…魔女に食べられちゃうぞ！」CV:沢城みゆき
「ひいっ！」CV:沢城みゆき
「あはは」CV:沢城みゆき

ah…ah…Opferung(オプフェルンク)

一度は冬に抱かれた　愛しい可愛い私の坊や
生きて春の陽射(ひざ)しの中で　笑って欲しいと願った母の

「主を重んじれば恩情を！　異端には業火をもって報いねばならん！(異端にはどうもって報いねばならぬのか？)　さあ諸君！魔女をもって鉄槌を！」CV:飛田展男
「「「鉄槌を！」」」

想いも今や　唯　虚しく　束の間の陽光(ひかり)さえ
戯れに　奪われてしまった
観よ (Die...Opferung(ディー オプフェルンク)) 嗚呼　この喜劇を (Ah...Opferung) ならば私は (Ah...Opferung) 世界を呪う本物の《魔女》に……
Ah...Ah...Opferung Ah...Ah...

「アハハハハハ―…　アアアァァー！！」CV:MIKI

―そして、【第七の喜劇】は繰り返され続けるだろう……(und die siebte Komedie wird sich wiederholen.) NA:Sascha




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光と闇の童話 この狭い鳥籠の中で 彼女が魔女になった理由



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