08. さつきの箱庭
Vocal:Geila Zilkha



夕暮れに染まった 舗装道路(アスファルト)に小さな階段
帰らぬ人を待ち 膝を抱え空を見上げた

元彼(かれ)が居ないまま 季節(とき)は過ぎ去り 全てが幻想(まぼろし)のように ah...
抜け殻のまま 別の男と始めてはみたけれど……

薬が切れる度 発作的に暴れては
「殺してくれ!!」と 現彼(かれ)は私に言う
透明な液体(リキッド)の 空瓶(あきびん)が転がる
狭いこの《箱庭(へや)》から 飛んでゆきたい…

思いも寄らない事ばかりが 連続的日常を襲った
元彼(かれ)との再会は出来過ぎだった
危機的状況(ピンチ)に 物語の主人公(ヒーロー)のように現れるなんて…

待ち詫びていたはずの 懐かしい元彼(かれ)の胸に
素直に飛び込めない私がいて...
「待ちくたびれちゃったの…」なんて...
「しかたないさ…」なんて... 背中合わせに別れた……

些細な事でさえ
大きく膨らませては
いつもの様に 現彼(かれ)は私を打(ぶ)つ
銀色の銘柄(ラベル)の 錠剤が転がる

狭いこの《箱庭(へや)》から 飛んでゆこう…








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