01. 争いの系譜


『―かつて世界には
神より遣わされし蒼氷(そうひょう)の石が在った
古(いにしえ)の聖者がその秘石(ひせき)を用い
焔の悪魔を封じた伝説は伝承の詩(うた)となったが
今や…その秘石(いし)の行方は…杳(よう)として知れぬまま……』

「西進すること幾星霜(いくせいそう)…果てしなき流浪の旅路…
今は聖戦のイベリア…争いの歴史をしっかりと見ておきなさい」CV:Jimang
「サランダ」
「かしこまりました…」
「トゥリン」
「仰せのままに…」
「エーニャ」
「はい…サァディ先生」

「ラミレス将軍に続けー!」

ディオス【―神よ!】
レコンキスタ レコンキスタ レコンキスタ!アディオス【再征服→再征服→再征服せよ!お別れだ…】
レコンキスタ レコンキスタ レコンキスタ!Ah ディオス【再征服→再征服→再征服せよ!嗚呼…神よ!】
レコンキスタ レコンキスタ レコンキスタ!アディオス【再征服→再征服→再征服せよ!此処でお別れだ…】
レコンキスタ レコンキスタ レコンキスタ!Ah ディオス【再征服→再征服→再征服せよ!嗚呼…我らが神よ!】
レコンキスタ レコンキスタ レコンキスタ!【再征服→再征服→領土再征服せよ!】

The Old Testament's Story【書ハ物語ル】

神は土塊(つちくれ)から初めに男を創り
その肋骨(あばらぼね)から女を創った


「蛇の甘言(かんげん)に楽園を追われ 人は荒野 子を生した…」

兄は土を耕し 弟は羊を飼った
争いの歴史は 此処から始まった


「神への供物 地の実り 羊の初子(ういご) 血の贖罪 怒り憎しみ 芽生えた殺意 すなわち 兄弟殺し…」

以来…何故…人は断ち切れないのだろう?
争いを繰り返す負の連鎖を
弱い私は誰を憎めば良い
嗚呼…誰か教えて……


The chronicle of history. It is as rapid as a blink of an eye.【『歴史は駈け廻る―』】
The diaspora ancient oracle and ...sisters【離散の老預言者と流浪の三姉妹】
The scales of Layla influenced by Moors and Iberian【父と母を両皿に傾かざる少女の天秤】

幸せな時ほど誰もが気付かない
密やかに歯車廻すのが《六番目の女神(うんめい)》

不幸せな時にはもう気付いても手遅れ
世界を蝕む奈落へ堕とすのも《六番目の女神(うんめい)》


少女が裸足で駈け出した
石畳(いしだたみ)を蒼く照らす月灯り

家にはもう居たくない 足などもう痛くない
此処ではない何処かへと 行方のない彼方へと

『歴史は駈け廻(めぐ)る―』
怒りと憎しみの時代(とき)を彼女は疾(はし)り月夜に散った


「撃て!」

A cold dank dungeon, a man in the gravel cocoon.【昏き冷雨の牢獄 朽の眠りに囚われし男】
The lost flame revealed his soul. He awakened with ruby eyes.【奪われし焔を取り戻し 緋き瞳を静かに開いた】
He asked the girl. 【男は少女に問うた】
「マ スムキ?(貴女の名前は?)」CV:Revo
The reply was Layla. 【少女は《美しき夜》の名で応えた】
「アナー イスミー ライラ(私の名前はライラ)」CV:YUUKI
She returned the question.【少女も男に問うた】
「マー イスムカ?(貴方の名前は?)」CV:YUUKI
His reply was cryptic.【答えは馴染みの無い異国の響き】
「 」CV:Revo
She proclaimed him a demon.【少女は男を《悪魔》と呼ぶことにした】
「シャイターン」CV:YUUKI
He laughed mysteriously.【男は奇妙に嗤った】
Perched upon the precipice, she showed no fear……【少女は生死を別つ淵に立ちながらも 凛として怯えなかった……】

『歴史は駈け廻(めぐ)る―』
痛みと哀しみの時代(とき)を私は選び其の手を取った

残酷ナ『永遠』ト謂ウ苦イ毒ヲ、喰ラウ覚悟ガ在ルナラバ、共ニ生キヨウ

「人として、死ぬことを許さないとしても、それでも私は…」CV:YUUKI





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